平成30年お会式号から
子安・子育て・子授け鬼子母神様
昔から、「七歳までは神様からの預かりもの。」と言って、七歳まで鬼子母神様にお預けする習わしがあります。
当山で日晴れをしたお子さまは、鬼子母神様の後ろに名札に名前を書いて並べていますが少子化の影響からか、小学校卒業くらいまで預かってもらいたいという方が増えてきました。
子供の成長を願うのは、今も昔も同じこと、周りの人の幸福を願うことも然りです。
鬼子母神の守護
鬼子母神様は、日蓮大聖人が、最も大事にされた守護神です。
妙法蓮華経の二十六番目、陀羅尼品には、さまざまの神々の誓いの言葉がつづられていますが、鬼子母神様も法華経の行者を守護するとの、誓いを述べられています。
平成29年度に、光経が出行した時の記念品に、クリスタルの鬼子母神様を差し上げました。それは、ぜひ鬼子母神様を皆様の、また皆様の家の守護神としていただきたいと考えてのことでした。
中には、小ぶりなので何かあった時には、持ち歩いていますという方もいらっしゃるようです。
光経の帰山式から、しばらく経った頃、息子が会社の上司から叱られ行方不明なったという家族がお見えになりました。
早速霊断を取ると、次の土曜日くらいに消息が知れるというものでしたが、はたして土曜日に他県にいるようだとの情報が入って来ました。
両親と親族の女性は、取るものもとりあえず、現地へ急行しました。
しかし、どこにいるのかも分からないのですから、雲を掴むような話です。早朝に到着し、若いからコンビニに立ち寄るかもと駐車場で待ってみましたが夜中に車で走ってきたので、眠気を取るために、近くの温泉に入って、眠気を吹き飛ばしてこようと車を走らせたとき、息子の乗った車とすれ違い、連れて帰ってくることが出来たのです。
帰宅後すぐに、皆さんでお寺に見えましたが、親戚の女性が、「どうか見つかりますようにと、クリスタルの鬼子母神様を握りしめ、ずっとお題目をお唱えしながら行って来ました。」と話して下さいました。
その後ですが、国立大学の理工系を卒業した彼でしたが、理学療法士に興味を惹かれ、新たな道を歩み始めました。
親戚の女性の息子も、何度も卒業試験の壁に阻まれましたが、国家試験には一発合格。伴侶に恵まれ、先日目出度く結婚式をあげました。
親子ともに苦しかった数年間まさかこんな日が来るなんて、との思いがこみ上げて、親も親族も涙、涙でしたとの報告を受けました。
幸せは伝播していくものだなぁ、周りを巻き込んでいくものだとつくづく感じています。
佐々からお参りになる女性は、お友達を紹介されたのですが、二人でいつも大光寺さんの話ばかりしているんですよとおっしゃるので笑ってしまいましたが。
慈悲心が幸せのかなめ
慈悲の心を持つと、自然といいものが集まって来るようになるようです。
慈悲の慈は、いつくしむとも読みますが、下の心の部分を取ると、茲(ここ)という漢字になります。この文字には、増やすという意味があります。何を増やすか。それは、幸せだなあ、嬉しいな、楽しいなという気持ちを増やすのです。
悲の字はかなしみと読みますが、下の心を取ると、非という文字になりますが、減らすという意味があります。何を減らすのか、それは辛い、苦しい、悲しいと思っている人の心に寄り添って、その人の苦しみを減らすというのが、慈悲の悲の持つ、漢字の意味です。
私たちが幸せになるために、より良い人格を得るためには、ただ嬉しい、楽しいを増やすだけ、辛い、苦しいを減らすだけでも駄目なのです。いいものは増やし、辛いものは減らすこと、慈と悲が合わさってこそ、本当の幸福を得ることが出来るのです。
その為には、まず悩んでいる、苦しんでいる人に寄り添うことが大事です。是非、九識霊断法をお勧め下さい。それが幸せの輪を広げることに繋がります。