『寶塔山』平成27年12月号から

千箇寺参りに
さて、今年もいろんな方との出会いがありました。そんな大勢の皆様のご信心に支えられて、お寺はやっていけるんだと感謝しておりますし、人との出会いが一番の財産と思っています。
そんな出会いの一つに、11月の初め、千箇寺参り(せんがじまいり)のご夫婦が来寺されました。
千箇寺参りとは、日蓮宗信者が祖先追善、自己の罪障消滅のため、身延山をはじめとして日蓮宗寺院を千件参拝するという信仰です。新潟から車でみえたそのご夫婦は、大光寺で千二百数十件目だとのこと、翌日は平戸から伊万里、そして福岡を回って新潟に帰るとのお話しでした。
当山の御宝前の荘厳と、龍神様、子安鬼子母神様をいたく褒めて頂き、お力があるのを感じますと言って下さったことは有り難いことでした 。
この後はホテルに入るだけということもあったのか、お茶をお出しするとゆっくりと話をしていかれました。
私はいつもの調子で「陰陽」の説明をし、祈りには必ず利益があること、60歳からは、死んでいく準備をする期間ですよなどと話しをすると、ご主人が、「自分は63歳から信仰を始めました。もっと早く始めておけば良かったと今思います。」と仰ったのには頭が下がりました。

信じられない三話
皆さんによく申し上げることですが、自分が一番勉強させられていると思います。
何故なら、今まで、何千何万の霊断をとってきましたが、全員の話を知っているのは私だけだからです。
人の悩みは千差万別ですが。それぞれの状況で悩み、苦しんで来寺される方の多くが「なぜ自分ばかり不幸なんですか」と言われます。しかし、指導に従ってきちんと祈りをして下さった方には、必ず良い結果が顕れています。
中には、「へー、そんなこともあるんだ。アンビリーバボー(信じられない)。」という結果も少なくありません。今回は、そんな、アンビリーバボー特集にしてみました。

癌が消えた・・
昨年の大晦日、一人の女性がお参りにみえました。お話を伺うと、「姉が総合病院に入院をしており、姉から大光寺に行って祈願をしてもらってきてくれるように頼まれて来ました。実は肺がんで、状態も厳しいようです。」との事。早速霊断を取り、霊障が見えたので病院にて懺悔の行をするようにとお伝えしました。
その後連絡が無かったので、お寺のお便りの五月号をお出しする際、「体調は如何ですか?」と一筆書き添えていたところ、姉妹でお参りされました。
そして、本人より妹さんの方が興奮して、「癌が消えたんです。お医者さんも大変驚いておられました。」とのご報告を受けました。アンビリーバボー(信じられない)。

鬼子母神様の霊験
11月に、「鬼子母神様にお預けしていましたが、高校1年になったので願ほどきに来たいのですが。」と連絡を頂きました。
年頭の太歳三ケ日には、必ず家族揃ってお参りにみえる家族ですから、顔は見知ってはいますが、15年も前のこととなると記憶もはっきりせず、「最初は何があってお参りされたんでしたっけ?」とお尋ねしたところ、その子が幼い頃、喘息で入退院を繰り返し大変だったとのこと。でも鬼子母神様にお預けしてからは、喘息の発作が出ることも無かったとの答え。鬼子母神様の霊験が顕著なのは信じていますが、エー凄い良かったですね、アンビリーバボー(信じられない)。

80代の女性
今年の3月からお参りをされるようになった、80代の女性の体験ですが、始めてお参りに来られた時は、背中を刺すような痛みがあり、病院では帯状疱疹だと言われたということでした。
その日、私は出かけており、光顕が霊断をとり、ご祈祷をしましたが、なんと、その夜には痛みが消えてしまったとのことでした。
光顕のご祈祷にそれほどの効験があるとも思えませんでしたが、良くなったことはいいことですし、何より、お題目は有り難い、日蓮宗のご祈祷は良く効くと、お参り戴けるようになり、懺悔のお行も続けて下さっていることを何より有り難く感じていました。
9月になって、孫が「お婆ちゃんの様子がおかしいよ、ちょっとろれつが回っていないみたいだからすぐに病院に連れて行った方がいいよ。」というので、家族が病院に連れて行ったところ、軽い脳梗塞が見つかり、一週間の入院をされました。
その時に、ついでという訳でもなかったのでしょうが、全身の検査をしたところ、胸部レントゲンで、肺に針が刺さっているのが見つかったというのです。
そして、10月に再び10日間入院され、胸部を切開し、4センチくらいの縫い針の摘出に成功されました。アンビリーバボー。
術後、医師から「あなたは余程信仰をされているんでしょうね。」と語りかけられ、「先生、まだまだ信仰が足りないからこんな目に合うんですよ。」と本人は答えたそうです。
すると医師は、少し大きな声になり「動脈もどの臓器も傷つけず肺に達したのがどれだけ奇跡的なことだと思ってるんですか。」と、先生に叱られましたと笑って語ってくれました。そして、「もしかしたら学会に発表させてもらうかも知れません。」と医師からお願いされたことも。
ここで時系列で考えてみると、3月に1回のご祈祷で帯状疱疹が治ったという話でしたが、流石に帯状疱疹がそんな簡単に良くなることはないと思います。可能性としては、床に寝転がった拍子に、落ちていた針が刺さったのではないのか、そして、その針が移動したため痛みが無くなり、数か月という時間をかけて肺に到着したのではないのかと想像出来ます。
それは、医師の言う様に本当に奇跡的なこと、脳梗塞になったことは不幸なことの様に思いがちですが、そのことが無かったら、針を見つけるのが遅れ、命にかかわったかもしれません。
そう考えると全てが不思議な出来事であり、御本佛様からの守りであり、それもこれも、ご本人や家族の祈りがあったからこそ頂けた利益だと思えます。

吉凶は交互にやってきます。不幸は、次にやってくる幸福の前段階ですから、今の不幸を嘆いてばかりいても仕方ありません。それよりも守ってもらえる祈りが大事なのです。
冒頭の、「もっと早くから信仰しておけば良かった。」という意見もっともとは思いますが、信仰は幾つになっても遅いことはありません。それよりも、正しい教えに素直に向き合い、続けることこそが大事です。
医師の、「あなたは余程信仰をされているんでしょうね」も、もっともな意見。正しい祈りには、必ず守り(利益)があります。そして、女性の「まだまだ信仰が足りないから。」も正しい意見です。信仰というものは、やってもやっても、まだまだ足らないと感じるものだからです。
信仰にゴールは無いのです。三人三様のお話でしたが、全て正しい答えなのです。
いずれにしてもこの一年もたくさんの、テレビの中の話みたいなアンビリーバブーな話を、本当に沢山聞かせて頂きました。
また少し勉強をさせられましたから、少しは僕の頭も良くなったかも知れません。(光)